はじめに
「なんでこんなに気をつかわなきゃいけないの?」
「媚びるのは無理、ひとりでいるほうが気楽」
そう思いながら働いているアシスタントの方も多いと思います。
でも実は、美容師の仕事って意外と“チーム戦”なんです。
たとえば——
・ロッド巻いてる最中に、カラーの塗布をお願いする
・カット中にシャンプーを頼む
・仕上げ中に片付けをしてもらう
・施術の流れを無言で読み合う
このような「ちょっとした連携」がうまくいくと、現場はスムーズに回ります。
逆にそれができないと、先輩もお客様も、なんとなくピリついてしまうことも💦
だからこそ、現場では「声をかけやすい子」や「指示が通りやすい子」に、自然と頼みごとが集中しがちです。
実際には、「声をかけやすい」「指示が通りやすい」人に頼りがちで、
その傾向が、“愛想がいい子”や“ニコニコしている子”に集中してしまうことも。
理由はシンプルで、表情が見えると安心するからです。
反応が返ってくると「伝わってるな」と感じられて、仕事がしやすくなるんですよね。
でも——
「媚びたくない」と思っている人にとって、それはすごくしんどい現実です。
この記事では、「媚びるのは嫌だ。でも、孤立したくはない」という人に向けて、
媚びずに職場で関係性を築くための“ちょうどいい立ち回り”のヒントをお伝えします。
アシスタント美容師の媚びるとはどういうこと?

「媚びる=気に入られようとする態度」と言われるけど、
実際の現場では、「媚びてる」と思われるラインが人によって違ったり、
ちょっとした雰囲気でそう見られてしまうこともあります。
たとえば——
・わざとらしく笑っている
・やたらと褒める
・何でも「はい」と言って従う
・理不尽でも我慢する
・とにかく空気を読んで、相手を持ち上げる
これが“感じよさ”として見られることも。
これもある意味自分を守るための技術だと私は思っています。
しかし、これができる人とできない人がいますよね。
「媚びるのは嫌」って言うと、反抗的とか、素直じゃないとか思われがちですが、
実際はその逆で、“自分を持っていたい”というまっすぐさからくることが多い感じがします。
たとえば——
・本音を偽ってまで、好かれたくない
・年上ってだけで、ペコペコするのは違うと思う
・“いい子キャラ”を演じる自分に違和感がある
・媚びてるって思われたくない(なんかカッコ悪い)
・理不尽なことを黙って受け入れるのはおかしい
そういう想いがあるからこそ、
「媚びたくない」と思ってる人が多いのではないでしょうか
美容師の現場での現実
現場では、「感じよくふるまえる人」ほど、やっぱり可愛がられる。
それは頭では分かってる。
でも、その“感じよさ”が自分にとっては「媚びてる」みたいに思えてしまうときがある。
だからこそ——
こんなふうに思ったこと、ないでしょうか?
✔︎ニコニコしてる後輩のほうが可愛がられる
✔︎自分は「冷たい」「反応が薄い」と思われがち
✔︎ちゃんと仕事してるのに、なぜか空気がピリつく
✔︎「感じよくしなきゃ」と思うけど、それが媚びることのように感じてしんどい
これ、ほんとにあるあるです。
でも大事なのは——
感じよくいる=媚びる、ではないということ。
感じよくいることと媚びることの違い
✅ 感じよくいる
✅相手への思いやりがベース
✅自分の意見や軸はちゃんと持っている
✅無理して笑わないが、相手に不快を与えない態度
✅返事やあいさつを丁寧にする
✅仕事がスムーズに進むように協力する姿勢
🚫 媚びる
🚫相手に気に入られたい気持ちが強すぎる
🚫自分の意見を飲み込んでまで合わせる
🚫無理な笑顔や過剰なリアクション
🚫いい子キャラを演じてしまう
🚫自分を下げてでも相手を持ち上げようとする
こうした違いを知っておくだけでも、「どう振る舞えばいいか」の迷いがグッと減りますし
無理にキャラを作らなくても、自分の中で線引きができれば、もう少し過ごしやすくなるはずです。
見た目の印象と“媚び”の誤解をほどく
美容室の現場では、“見た目”と“印象”が仕事の一部のように扱われることがあります。
お客さまに見られる職業だからこそ、言葉よりも前に「雰囲気」で伝わるものが多いんです。

とくにアシスタント時代は「表情が硬い」「リアクションが薄い」だけで、“感じが悪い”と思われやすいのが正直なところ。
だからこそ、表情が乏しい=感じ悪いと誤解されやすい。
でも実際には——



リアクションが控えめ=無愛想、ではないし
媚びてない=冷たい、でもない。
この2つはまったく別のものです。
たとえば——
💡リアクションは小さくても、ちゃんと反応がある
💡返事や相づちがある
💡目を見て「はい」とうなずくだけでも、安心感は生まれる
💡相手の言葉をちゃんと拾えば丁寧な印象になる
こうした「小さな反応」や「伝わる工夫」は、媚びることなく印象を整える方法でもあります。
つまり——



「媚びるのがイヤだから、無表情・無反応でいよう」と思ってしまうと、
逆に誤解を生んでしまうこともあるということです。
1対1の信頼を少しずつ積み重ねる
「グループの中でうまくやらなきゃ」って思うと、しんどくなることもありますよね。
でも実は、1対1の関係性を育てる方が、孤立を防ぐ近道だったりします。
集団でうまくなじめなくても、
“この先輩とだけはちょっと話しやすい”という存在がひとりでもいれば、
心はぐっとラクになります。
こうした“ちょっとした行動”でも、少しずつ信頼の貯金がたまっていきます。
しかもこれらは、無理に盛り上げたり笑ったりしなくてもできることです。
苦手でも、無理せず続けられることから始める。
それが結果的に、媚びずに人間関係を築く近道になるんじゃないでしょうか。
たったひとりでもいいんです。
信頼できる先輩がいると、自分がスタイリストになった時に
相談したりフォローしてもらえる先輩がいることの大切さを実感する日が来ると思いますよ。
媚びずに「仕事がしやすい人」になるヒント
媚びないけど、「一緒に働きやすい」と思ってもらえる行動はあります。
それは、“相手に気を使わせない振る舞い”だったり
“次の動きが読みやすい人”であること。
つまり、「この人なら話しかけても大丈夫そう」と思ってもらえる空気があるかどうか。
これって実は、ほんの小さなやり取りの積み重ねなんです。
たとえば——
どうですか?
本当に小さな積み重ねだと思いませんか?
意外と相手の目を見ずにそっけなく返事をしてしまったりしていませんか?
あなたと同じように敏感な先輩は
わざわざ聞かないですが、「あれ?なんか怒ってる?」と思っているかもしれません。
媚びなくても信頼は築けます。



その積み重ねが、自分の「働きやすさ」にもつながっていきます。
無理せずできることから、少しずつ始めてみてください。


まとめ|媚びない自分を守りながら、働きやすさもあきらめない
自分を守りながら働きやすさをつくる道は、ちゃんとあります。
“ちょうどいい距離感”を探しながら、無理のない関わり方で、少しずつ居心地のいい職場にしていけますように。
人間関係がどうしても合わない場合は



どれだけ工夫しても、人間関係がどうしても合わないこともあります。
そんなときは「辞めるかどうか」の二択で悩む前に、
まずは「場所を変える」という選択肢があることも、覚えておいてください。
環境を変えるだけで、自分らしさを活かせる職場に出会えることもあります。
「媚びずに働きたい」その気持ちを大切にできる場所は、きっと他にもあるはずです。
ひとりで転職するのが不安な方はプロに相談するのもひとつの方法です。
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