※この連載は
仕事がキツくて辞めたいけど、美容師にはまだちょっと未練がある……
そんな気持ちを整理したい人に向けたエピソード集です。
答えを押し付けるのではなく
「自分で選ぶ視点」をそっと渡せたらと思っています。
はじめに
仕事がキツすぎて
朝起きた瞬間から「行きたくない」と思う。
「もう、辞めたい」
でも言えない。
・楽になりたい気持ち
・後悔したくない気持ち
・逃げたくない気持ち
そんな気持ちがグルグル空回りしながら
「もう、辞めよう」って思っても
・辞めるって決断するのが怖い
・怒られるかな?
・いつ言おう
・先輩に先に言った方がいいのかな?
・伝えた後、気まずくなったら嫌だな
・どうやって言ったらいいの?
・退職のタイミングは?
また別の悩みループがでてきた。
もう、どうしたらいいかわからない。
全部初めてのことですもんね。
わからないし、怖いですよね。
ここからひとつずつ
整理できることから見ていきましょう。
相談すれば整理できる?
誰かに相談すれば、楽になるかな?
何か答えが見つかるかな?
見つかることもあります。
しかし、だいたい
「もう少し頑張ってみれば?」
「最初はみんなそうだよ!」
と言われてしまうことも多いです。

それはわかってるし、
そうなのかもしれないけど……
そして、モヤモヤが増してしまう……。
「もう少し頑張ってみようかな?」
「辞めたいと思う自分が、やっぱり弱いのかな?」
と、また無理やり頑張るけど、
またすぐに、同じ悩みを抱える。
抜け出せないループがまたここにも……。
相談は、自分の中の気持ちを整理確認する擦り合わせ
のようなものだと感じています。
相手からの答えにどう感じるか?
相談して、返ってきた答えかしっくりくるか
モヤモヤするか
そこに、自分の答えが隠れているのではないでしょうか?
例えば
「もう少し頑張ってみれば」
「最初はみんなそうだよ」
そう言われてモヤモヤするなら
きっともう頑張ることもしんどい
『キツイのもツライのもそうゆうものか!』
『そこは自分で乗り越えるしかないのか!』
そう思えるならまだ続けたい気持ちもある
じゃあ、どうする?
という感じで、少し前に進めるかもしれません。
相談は全部はき出さなくていい
最初からメチャクチャかまえて
いつ話そう、誰に話そうと重くするのではなく
「この先輩なら話聞いてくれそうだな」
「あれ、今ならちょっと聞いてもらえるかも」
そんなふうに感じるなにげない会話の中で
軽〜く今のツラさを話してみるのも。
それだけで、自分の気持ちを知るヒントが
生まれるかもしれませんよ。
……



と言いつつ
もしかしたら、そんな余裕すらないかもしれませんね。
気をつけてほしいこと
一つだけ。
思い詰めているときは、
本当に苦しくて
すぐにでも全部はき出したくなりますよね。
でもそんなときは、
スタッフには話さない方がいいこともあります。
感情があふれたままだと
かえって関係がこじれてしまうことがあるからです。



ほんの少しだけ
冷静になってみましょうね。
気持ちに気づき始めたらどうする?


ずっと感じていたモヤモヤしている正体が見えてきたけど
この気持ちをどう扱えばいいか、まだ怖い。
「もう限界かもしれない」
でも、まだ
「辞める決断をするのも怖い」
自分の心を守れるのはどんな選択か
・辞めることかもしれないし
・働き方を変えることかもしれない
・ただ一度、休むことかもしれない
まだ続けたい気もしがあるなら
続けるための方法を探してみる
・働き方を変える(勤務日数・時間を減らす)
新人美容師でもバイトや時短勤務ができる場所がある
・他のサロンに行く
環境が合えば続けることができるかもしれないという可能性
・小さな目標を作ってゴールと決める!
ブローができるようになったら別のサロンに行こうなど
目標に集中するとツラさを忘れることもあります。
無理なら静かに辞める準備を始める
勢いで飛び出すよりは
あとで後悔しないために、
静かに、準備をする方が自分を守れます。
辞めるのも意外とエネルギー使うんですよ。
このあと紹介する5つの準備も
「自分を守るための具体的な工夫」です。
できるとこらから少しづつやってみてください。
「辞める」と伝える前にしとくといい5つの準備
【1】辞めたい理由を整理する
例えば
・体力的に限界を感じている
・精神的に追い詰められている
・人間関係がきつい
・技術の習得が追いつかなくて焦りがある



「自分が何に一番ツラさを感じているのか」を知っておく
【2】辞めた後の生活のイメージをざっくり考える
辞めたら急に楽になって世界が明るくなるとは限りません。



「これからどうしよう?」
「生活どうしよう?」
いろんな悩みが出てきます。
ちゃんと考える余裕がなければ
ざっくりでもいいので
「その後どうしたいか」を考えておくと安心です。
例えば
・1ヶ月くらいは休みたい
(今の貯金で何ヶ月くらい生活できる?)
(家族に頼れるかな?)
・バイトしながら、次の働き方を探したい
(美容師とは全く関係ない仕事を探す)
(美容室でバイトをする)
・できれば次の仕事を決めてから辞めたい
(少しづつ転職活動をする)



完璧に計画しておかなくてもいいですが
“その先”を決めておくと
辞めた後の現実の焦りを少しだけ減らせます。
【3】引き留められたときの答えを用意しておく
「辞めます」と伝えたとき
引き止められることも多いです。
話を聞いてもう少しやってみようかな
できそうかなと思えるなら続けたらいいし
「もう無理」
「辞めます」
と固い意志があるなら
引き止められたときの“答え”を用意しておきましょう。
例えば
・体がツラすぎて、精神的にも限界です
・今後の人生を考え直したいです
・今は休養が必要だと感じています



シンプルな言葉でいいんです。
“言うことを決めておく”だけでかなり心が軽くなりますよ。
【4】話すタイミングを考える
辞めたい気持ちが限界に達しても
伝えるタイミングはすごく大事です。
タイミングを間違えると
自分も相手も感情的になりやすいし
サロンの空気も悪くなることもあります。
できれば
・忙しい日(大きなイベント前・土日祝日など)はさける
・比較的落ち着いてる平日や、業務がひと段落した時間を狙う
「話を聞いてもらいやすい空気」を作ることが
自分を守ることにもつながります。



急に切り出すより
「少しお時間いただけますか」と
事前にアポをとるのも一つの方法です
【5】伝える順番を整理する
誰に辞めることを伝えるかも
最初に整理しておきましょう。
お世話になっている先輩がいるなら
辞めることをオーナー又は店長に伝えることを
事前に話しておくことをおすすめします。
職場との摩擦を最小限にでき
辞める日までの空気が少しは和らぐでしょう。



全て完璧に準備しなくても大丈夫ですが
少し心にとめておくだけでも
自分を守れると思います。
まとめ
辞めたいのに言えない
言ったらどうなるのか怖くて
毎日、心がグルグルして苦しい。
そんな毎日を過ごしているなら
一度、整理してみましょう。
辞めたい気持ちと
まだ続けたい気持ち
どちらも本当なら、順番に整理していくことで
「どちらを選んでも、自分で納得できる選択」
に近いていきます。
次回予告
次回は
新人美容師でも「時短勤務」や「バイト勤務」ができるのか?
選んだ先にある現場のリアルな話をしていきます。
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