もう少しでスタイリストデビュー
なのに「もう限界かも」と思う日がある。
でも、本当に辞めていいのかは分からない。
辞めるほどの勇気もないし、このまま続ける覚悟もない。
このエピソードでは、
スタイリスト目前で迷っている人が、辞めてもいいのかを判断するための3つの視点を紹介します。
「辞めたい気持ちが一時的なものか、それとも根本的な限界なのか?」
——そんな問いを、自分の中で整理していくためのヒントになればと思います。
この記事は、美容師を辞めたいと悩む人に向けた5話構成のシリーズです。
▶︎ 前のエピソード(1話目)を読む
「もう無理かも」と「まだ頑張れるかも」と思う日がある

スタイリストデビューが近づくと、
先輩からの指導も自然と厳しくなってくる。
「仕上がり、甘いよ」
「そのままじゃ通用しないよ」
そんな言葉を毎日のように浴びていると、
まるで“毎日怒られている”ような感覚になって、自信が削られていく。
でも時々、少しうまくできたと感じられる瞬間があると
「もうちょっとだけ頑張ってみようかな」と思えてしまう。
「もう限界かも」と感じる日と、「まだやれるかも」と思える日が交互にくるから、
だんだん“本当の気持ち”が分からなくなってくる。

「本当に辞めたいのか、それとも怖くて逃げたいだけなのか」
自分でも判断がつかなくなっていく——
そんなときに、”現状を冷静に考えてみましょう”と言われても
できないですよね。
限界で判断ができない時、どう整理する?
「辞めたい」と誰かに相談すれば、
「ちゃんと考えてから決めたほうがいいよ」と返される
でも、その”考えること”自体がもうしんどい。
限界の時って、未来のことを想像する余裕なんてないですよね。
それでも、自分のために考えなければ前に進めないときは
まず、ハードルの高い“整理する”ことよりも
もっとシンプルで、意外と効果的な



「書き出してみる」という作業がおすすめです。
「辞めたい理由」と「続けたい理由」を書き出してみる
モヤモヤした状態であれこれ考えていても、
負のループにハマってしまいます。
人に相談しようとすると、
言葉を選びすぎてしまって、うまく言えない。



私は、言葉を選びすぎて何も言えず
先輩から「何を考えているのか」「どうしたいのか」わからない。
と言われたことがあります💦
書き出すだけなら言葉を選ぶ必要もないし
キレイに整っていなくてもいいんです。
「辞めたい理由」と「続けたい理由」の両方を
素直に書き出してみてください。
頭の中だけで考えていると、
感情と現実(状況)がごちゃまぜになってしまうことがあります。
でも、書くことで
「何がツラいのか」「何が不安なのか」
自分でも気づいてなかった本音が見えるかもしれませんよ。
✅辞めたい理由の例
▶︎連日の厳しい技術チェックで自信をなくしている
→「練習が怖く」なったり、「誰のために練習しているのか」わからなくなってくる
▶︎スタイリストになるのが怖い
→「失敗したらどうしよう」「お金をもらえるレベルなのか」と考えると
責任の重さがプレッシャーになる
▶︎スタイリストになったとしても、やっていけるか不安
→技術も接客も中途半端な状態でデビューして本当にやれるのか心配
✅続けたい理由の例
▶︎ちょっとうまくできたかも、と思える瞬間がある
→ そのたびに「もう少しやってみようかな」と思えてしまう
▶︎全てがしんどいわけじゃないことに気づいてしまう瞬間がある
→ 気づいてしまうと「辞めたい」と言い切れない自分がいる
▶︎やっぱり、スタイリストになりたい気持ちはどこかにある
→ 自分でもそれをどう扱えばいいか分からないけど、確かにある
この作業をすると
「ただ逃げたいだけ」なのか、
「今は苦しいけど、本当はやりたい気持ちが残ってる」のか、
自分の中にある”判断の軸”が少し見えてくるかもしれません。
辞めたい気持ちが整理できないときに考えたい3つの視点
1、このまま続けて、半年後どうなっていたい?
このままスタイリストになって、半年後まで続けていたとしたら
「あのとき辞めなくてよかった」と思えていそう?
それとも、「もっと早く辞めればよかった」と思っていそう?
2、今、辞めたとしたら「何が一番不安か?」
「お金が不安」「親にどう言えばいいかわからない」
「辞めた後が想像できない」———
そう思うのは当然です。
でも、“何が不安か”が見えてくると
それだけでも少し落ち着けることがありますよ。
3、「自分はどうしたいか?」を純粋に考えたら?
周りがどう思うか、誰をがっかりさせるか。
そういうのをいっかい全部脇において、
「本音では、自分はどうしたいか?」を問いてみる。
やり切ってから辞めたいのか?
でも、今の自分ではもう無理なのか?



乗り越えたいなら、乗り越える方法を考えるという
選択肢もありますよ。
まとめ
迷いの中で、判断するのは難しいです。
でも、後で自分を納得させるための理由探しをしないために
今の自分の本音を知っておいても、きっと損はないはずです。



まずは「書き出すこと」からはじめてみませんか?
▶ エピソード3|戻りたいと思ったときに経験の有無で変わる現実
一度離れたあとに「やっぱり美容師に戻りたい」と思ったとき、スタイリスト経験の有無で変わる再スタートの現実を正直にまとめています。
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